掛軸とは・・・part2【近代は新潟県長岡市のアートギャラリー】

今回は掛軸の取り扱いの上で知っておきたい、「掛軸の性質」についてです。

掛軸は良質の和紙と表装用裂地・糊を用いて作られています。その特質として、「濡らせば伸び、乾けば縮む」本来の、そうした性質のものを、平に掛けることに無理が生じます。水分や火気に対しては特に敏感です。

雨天の日は湿気を含み、天気になれば乾燥し狂う原因になります。

汗をかいた手で扱うと触れた箇所が乾いてその部分だけ引きつります。暖房のしてある部屋は乾燥度が過ぎると掛り具合が悪くなります。特に大切な作品や名品など大事なものは、湿度・温度が変わりやすい梅雨期には掛けない心づかいも大切です。

しかしながら自然とは大変有難いもので年月が経つと、糊・ 紙・裂の個性を漸次去ってくれますから最初は多少かかりの悪いものでも、季節が廻り、時間と共に具合がよくなります。

掛軸は大切に扱っていただければ50年、100年、何百年と後の時代に受け継ぐことができます。

細かい心づかいで仕上げた表具も取扱上のわずかな不注意によって損傷し製作上の苦心が水の泡に帰する結果となります。よくよく注意を払って取扱う事が肝要かと思い ます。

また、シミや破れなど傷んだときは早めの修理・修復や表装・額装などの仕立替えを行うことが肝心です。

近代は創業から50年、掛軸製作・販売と修理のプロフェッショナルとして、新潟県全域の多くのお客様からご依頼を受けております。掛軸・表装・修理などお困りごとがございましたらお気軽に、ご相談ください。

近代本店 新潟県長岡市新産3-1-7 ☎0258-46-3939